Kachou Fuugetsu

はるかすみたつすずろにうたひとつ
はなほどまちわびるあえぬきみのねを

あめけむりたついつしかゆめうつつ
よみびとなもしれずふるえるつぼみよ

かすかにかおるおもかげはおどる
おそきひにたそがれはとすいこまれた

いくせんもさがしてたうすべにいろにさくはなを
なまえもないひみつのもりをそめるようなまぼろしを

さかないのなら
うたをはなむけとし
とりに
かぜに
つきに
むすんだいとを
そっとたぐりよせるための
あわいいのり

よるくもはれずおぼろにつきひとつ
ちりゆくはなのようにこぼれるひかりを

よわたるつきのかくらくおしも
おぼえずはるのゆめよとこいこがれた

いくせんののをこえてささらうようにふくかぜの
ちるはなのかもなきもりをとおりぬけるさびしさよ

なけないのならうたをとまりぎとしとりよこよいそばに
かさねたこえをそっとかぜにのせるとおきふゆのきみに

いくせんもさがしてたうすべにいろにさくはなを
なまえもないひみつのもりをそめるようなまぼろしを

さかないのなら
うたをはなむけとし
とりに
かぜに
つきに
むすんだいとを
そっとたぐりよせるための
あわいいのり

いまもとおききみに