Kiro
Aimer
灰色
曇り空
溶けない白さは
愛した
二月の色
重ねる時間は
溶けない魔法で
失くした季節を
知った
ため息も
白く染めて
木陰の歌
失くしたままで
くれる空を
君は見たか
時計の針が
心を打つ
過ぎゆく時が
辿る道も
何度も同じ
景色を辿さえ
淡い夢を見よう
優しい言葉さえ
知らない
凍てつく夜の
かけらたちよ
涙に濡れた
蕾を抱きしめ
その春を
待っていた
編む時間の綾
閉ざした世界に
落とした紅色が
導く
季節の
軌路
囁きを
青く染めて
黄金の空
夢見たままで
温もりまで
遠く見えた
時計の針は
戸惑いなく
過ぎゆく春の
かけらたちよ
かすかに香る
真夏の気配に
ふわり揺れながら
優しい秋は
前触れなく
凍てつくような
冬の影纏い
涙に濡れた
蕾を抱きしめ
ただ春を
待っていた
今螺旋の中
季節は巡る
辿って迷って
何度つまずいては
同じ花
届けるために
時計の針が
心を打つ
過ぎゆく春の
かけらたちよ
かすかに香る
真夏の気配に
ふわり揺れながら
優しい秋は
前触れなく
凍てつくような
冬の影纏い
涙に濡れた
蕾を
抱きしめ
また春を
待っていた
あの螺旋の中