Aomi

ほんの少し先が見えてしまったんだ
優しさをためらった顔が映った
誰かが見たらそれは慈愛かのように
納まったその一枚は美しい
ラムネのビーダマみたい
閉じ込められてるから美しい
出そうとしたら割れるから
どんな感じで愛せばよかった
貴重な記録も怖いと嫌うけど
写真くらい撮らせてよ、ツーショット
記憶が形になってわかった
やっぱり怖かった
気持ちが残した愛しさは
君にかぎっては消えないと思ってた
ガラスの向こうに問いかける
追いかける
いつまで

泣けども泣けども
恋はちってった
拾った歯の裏側にあった見たことない表情
表だけで恋なんてしないようにだって
遅すぎた戒めが今日も昇った
心で吸い込むまでもうちょっとさ

いびつさは常にあってゆだんしたら
壊れてしまう気配は知っていた
でも身体を重ねるたび
聞き慣れは安心に変わっていった
黄昏が近づいてくる音の響き方は
今も忘れない
それは一音にも見たなそうな小さな音
不協和音みたいなバイオンだけは永遠に続く気がした
あなたは季節に纏わる用心棒
そんなリリックを書いた夏の終わり
パタリと閉じた僕らの夏も
一早く秋に向かっていった
さよならは怖くない
何回も綴ったのに
どうしようもなく好きだって
青み

泣けども泣けども
恋はちってった
拾った歯の裏側にあった見たことない表情
表だけで恋なんてしないようにだって
遅すぎた戒めが今日も昇った
心で吸い込むまでもうちょっとさ

これからまた素敵な人に出会って
忘れてしまうんだと思う
でもこの歌は覚えてる
歌うたび勝手に思い出すよ

最後の最後に
好きになったんだ
愛は恋より勝ってだってその時に悟ったんだ
歯が落ちる前のヒマを見逃した
そんな一瞬が美しいと
悲しい目をして息に泣いたんだ