Kataritsugu Koto
Hajime Chitose
涙いくつこぼれて
新月の夜ひとつ海が生まれた
遠く紡いだ言葉
語り部たちの物語の中に
昔誰かがここで
張り裂けそうな胸をそっと開いた
歌に奏でてずっと
どんな場所にもはずさってゆけるを
消さないであなたの中の
灯はつらなりいつしか
輝くから
語り継ぐことや伝えてゆくこと
時代のうねりを渡ってゆく船
風光る今日の日の空を
向けずいでそれを明日に手渡して
海にいたいに神に
あなたの向こう買いま見える面影
もしも時の流れを
逆登れたらその人に出会える
この世界生まれてそして
与えられたあらゆる名前に
願いがある
愛しい笑顔に心を動かして
嵐に揺らいで立ち止まる時も
守りたいすべてを捧げても
想いは力に姿を変えるから
語り継ぐことや伝えてゆくこと
時代のうねりを渡ってゆく船
風光る今日の日の空を
向けずいでそれを明日に手渡して