Sonata
Kamijo
ソナタをかきたてる美酒となる血はどこに
ひづめの音にかさなった鼓動が踊りだす
満足に明け暮れた欲望に狂った私は
その手が奏でゆく旋律に救われたのだ
さあ友よ この狩りが終わったら
教えてくれその力の秘密を
すわないとでもいうのか
愛した人間のために
彼は言った「美しい旋律は血の代わりとなる
ああ まるで鏡には映らない運命のよう
青くて未熟な私は
愛し方もまだ知らない耽美主義者だから
熱く燃えるような血を飲み干してしまう
偉大すぎる友の教え 彼はすでにその耳を
愛し方もまだ知らない耽美主義者だから
赤く溶けるような血の代わりにはできない
殺し方もよく知らない耽美主義者だから
熱く燃えるような愛さえも飲み干してしまう