Saigo No Ame
Nakanishi Yasushi
さよならつぶやくきみが
ぼくのかさのこしてかけだしてゆく
かなしみふりだすまちぢゅうが
きんいろにけむって
きみだけけせない
さいごのあめにぬれないように
おいかけてただだきよせ
ひとみとじた
ほんきでわすれるくらいなら
なけるほどあいしたりしない
だれかにとられるくらいなら
つよくだいてきみをこわしたい
ほどいたかみをひろぐえて
ぼくのよるつつんだやさしいひとさ
ふあんななみにさらわれる
すなのしろこわくて
だれかをもとめたの
つよがりだけをおぼえさせたね
ほほえみはもうふたりのゆめをみない
ほんきでわすれるくらいなら
なけるほどあいしたりしない
さよならをいったくちびるも
ぼくのものさきみをわすれない
あしたのきみをすくえるあいは
ぼくじゃないでもこのまま
みつめている
ことばにできないのがあいさ
ことばではきみをつなげない
いきばないあいがとまらない
かさをすててあめをみあげてた
ほんきでわすれるくらいなら
なけるほどあいしたりしない
だれかにとられるくらいなら
つよくだいてきみをこわしたい