15 no Yoru
Yutaka Ozaki
らくがきのきょうかしょとそとばかりみてるおれ
ちょうこうそうビルのうえのそらとどかないゆめをみてる
やりばのないきもちのとびらやぶりたい
こうしゃのうらたばこをふかしてみつかれないにげばもない
しゃがんでかたまりせをむけながら
こころのひとつもわかりあえないおとなたちをにらむ
そしてなかまたちはこんやいえでのけいかくをたてる
とにかくもうがっこうやいえにはかえりたくない
じぶんのそんざいがなんなのかさえわからずふるえている
じゅうごのよる
ぬすんだバイクではしりだすゆきさきもわからぬまま
くらいよるのとばりのなかへ
だれにもしばられたくないとにげこんだこのよるに
じゆうになれたきがしたじゅうごのよる
つめたいかぜひえたからだひとこいしくて
ゆめみてるあのこのいえのよこをさよならつぶやきはしりぬける
やみのなかぽつんとひかるじどうはんばいき
ひゃくえんだまでかえるぬくもりあついかんこうひにぎりしめ
こいのけつまつをわからないけど
あのことおれはしょうらいさえずっとゆめにみてる
おとなたちはこころをすてろすてろというがおれはいやなのさ
たいくつなじゅぎょうがおれたちのすべてならば
なんてちっぽけでなんていみのないなんてむりょくな
じゅうごのよる
ぬすんだバイクではしりだすゆきさきもわからぬまま
くらいよるのとばりのなかへ
おぼえたてのたばこをふかし ほしぞらをみつめながら
じゆうをもとめつづけたじゅうごのよる
ぬすんだバイクではしりだすゆきさきもわからぬまま
くらいよるのとばりのなかへ
だれにもしばられたくないとにげこんだこのよるに
じゆうになれたきがしたじゅうごのよる