Odds & Ends
VOCALOID
いつだってきみはわらわれものだ
やることなすことついてなくて
あげくに雨にふられ
お気に入りの傘は風で飛んでって
そこの乗りはご苦労様と
足を踏みづけてった
いつも通りきみは嫌われものだ
何にもせずとも遠ざけられて
努力をしてみるけど
その理由なんてなんとなくで
きみは遠方に暮れて悲しんでた
ならあたしの声を使えばいいよ
人によっては理解不能で
なんて耳障りひどい声だって
言われるけど
きっときみの力になれる
だからあたしを笑わせてみて
そうきみのきみだけの言葉です
綴ってつらねて
あたしがその言葉を叫ぶから
描いて理想を
その思いは誰にも触れさせない
ガラクタの声はそして響く
ありのままを不器用に繋いで
精一杯に大声を上げる
いつからかきみは人気者だ
たくさんの人に持てはやされ あたしも鼻が高い
でもいつからかきみは変わった
冷たくなって だけど寂しそうだった
もう機械の声なんてたくさんだ
僕は僕自身なんだよって
ついにきみは押さえきれなくなって
あたしを嫌った
きみの後ろで誰かが言う
虎の意を狙う狐のくせに
ねえきみは一人で泣いてたんだね
聞こえる?この声 あたしがその言葉を書き消すから
わかってる本当は
きみが誰より優しいってことを
ガラクタの声はそして歌った
他の誰でもないきみのために
気絶する限界を超えて
ふたりはどんなにたくさんの言葉を
思いついたことだろ
だけどいもは何ひとつ思いつかなくて
だけど何もかもわかった
そうか、きっとこれは夢だ
永遠に覚めない、きみと逢えた、そんな夢
ガラクタは幸せそうな顔をしたまま
どれだけ呼んでももう動かない
望んだはずの結末にきみは泣き叫ぶ
嘘だろ 嘘だろって
そう泣き叫ぶ
僕は無力だ
ガラクタひとつだって救えやしない
思いは涙に
ぽつりぽつりとその頬を濡らす
その時世界は
とたんにその色を
大きく変える
ああ悲しみ喜び
すべてを一人と
ひとつは知った
言葉は歌になりこの
世界を
再び駆け巡る きみのために
その声に意志をよどして
今思いが響く