Ano Natsu Ni Sake
ヨルシカ (Yorushika)
きみがふれたら、た、た、ただの花さえ笑って中に咲け
きみにならって、て、てれるまま座って
バスの最終時刻オーバー
いつもの通りバス停で、きみはサイダーを持っていた
それだってさまになってるなあ
しがないもの書きであった僕はその風景を描いていた
隣に座る間もなく消えたバスが走っていく
書いて書いてようやく得たものがねたみとかさげすみとか
なんかもう忘れたい
きみがふれたら、た、た、ただの花さえ笑って中に咲け
きみがのぼって、て、てれる雲も明らんで飛んでいく
きみがいるなら、た、た、退屈な日々もなんてことはないけど
きみがいた壮大な夏もさよなら
誰か応答願うオーバー
雨の街路脇、きみは立っていた
片手には赤い
カトレア
きみの流した水滴が夕立みたく伝っていた
きみが泣いてるのに手は動いた
声もかけないで
その顔を描いていた
入って入ってようやくわかるのが痛みです無駄さです
なんかもうバカみたい
満たされるから、た、た、たりてた分を落として嫌になるんだよ
それでよかったって笑えるほど大人じゃないのにさ
きみが乗り込む場、場、バスの隙間に僕の場所はないから
きみがいた想像だけが重んでいく
今日も人生不完、オーバー
きみが歩けば花が咲く
きみが歩けば空が鳴く
きみが笑えば遠い夏
笑う顔が描いてみたい
夕立の中泣くきみに
僕が言えるのなら
もう一回あの夏に戻って
きみが泣いてる、と、と、止まらないわけを僕は知っていたい
きみに触れたら、て、て、適当なことでもしゃべってみよう
きみがいたから、た、た、たいくつな日々もなんてことはないのさ
きみに笑って、て、てれるまま座って
バスの最終時刻、オーバー